警備の仕事は人と接しないから楽、などと思っている方はいるでしょうか?仕事によっては人と接することはよくありますし、人が見てないところで仕事をしているからと手を抜けば、また、しっかりと勤務をこなしていても、クレームは来ることがあります。
では、まずは警備員がよく受けるクレームについて紹介しましょう。まずは、現場にいた人から受けるケースです。たとえば交通誘導警備の場合、うまく誘導できなくて事故を招いてしまった、もしくは事故にならなくても危ない思いをした、などというときは、かなりクレームになるでしょう。現場での態度が悪い、音がうるさい、などというのもクレーム対象になります。
イベント会場などで遠回りをお願いすることがありますが、そのときに事情をうまく説明できないと、勘違いしたお客からクレームがつけられることもあります。
もちろん、クレームを出さずに仕事をできるのが一番いいのですが、ベテランの警備員でもクレームゼロは難しいです。クレームはあるものと頭に入れた上で仕事をしていくのが、精神衛生上もいいでしょう。
もし仕事中にクレームを受けた場合、「苦情処理簿」という書類を書かなければなりません。これは法律で決まっていることです。
「苦情処理簿」は、苦情の内容を記載するものです。クレームをつけてきた人の名前や連絡先、苦情の内容、苦情の原因はなんだったか、どのようにクレームに対応したか、どんなふうに改善をしていくのか、そして誰がクレーム対応をしたか、などを記録します。
そこには対応した警備員の名前も書くことになります。迂闊なことを書けば責任問題を招きますから気をつけましょう。
避けたいところですが、もしクレームを受けたらどうするかです。ある程度の心構えはしておいた方がいいでしょう。
まずは、相手の話をよく聞くことです。反論すると逆効果ですので、まずは相手が何を言いたいかをじっと聞きます。場合によっては意外につまらないことであったりしますし、相手もひと通り話したら満足する、などということもあります。
中には理不尽なクレームもあります。でも、そこで間違ってもキレたりしないようにしましょう。余計に相手を怒らせて状況がややこしくなりますし、そうなったときに困るのは警備員です。最悪、クビにもなりかねません。そうした我慢も、仕事の一つと割り切るのが仕事です。
相手と接するときは、とにかく丁寧に接するようにしましょう。下手に出ましょう。そうすることで相手が満足することもあります。時には理不尽なものいいをされるときもあるかもしれません。が、そういう時は、自分の方が大人で紳士としての対応をしているんだと、心の中でマウントを取りましょう。
警備員の仕事では、クレーム対応も仕事のうちです。もちろんクレームを受けないに越したことはありません。クレームがあって給与が下がることはあっても上がることはないですし、何より時間の無駄です。ですので、日頃の業務からクレームを受けないように仕事をすることが大事になります。一つひとつの業務を丁寧にするのはもちろんですし、誘導などで接する人、一緒に現場で仕事をする人などには、気持ちのよい対応を心掛けたいものです。それをしっかりとしていくだけで、クレームを受ける確率はグッと減るはずです。