警備やイベント運営、工事現場など、多くの現場で欠かせないのが「無線機」を使った連絡手段です。現場の安全と円滑な連携を保つためには、無線機の適切な使い方や通信方法を理解しておくことが大切です。
この記事では、無線機の種類や通信方式、それぞれの特徴や使い方の違いについて解説します。
警備業務における無線は、迅速な情報共有と連携、警備業務の効率化と安全性向上、そして専門性の高い警備業務における活用という役割を担っています。
具体的には、ボタン一つで瞬時に複数人へ情報を共有できるため、緊急時の連絡や状況把握、本部からの指示伝達が迅速に行え、これにより各警備員の連携がスムーズになり、全体の警備体制が強化されます。また、携帯電話のように通話料がかからず、耐久性や防水性に優れた機種が多い点も特徴で、施設警備、交通誘導警備、貴重品運搬警備、身辺警護といった多様な業務で活用されており、特にデジタル無線機では盗聴防止機能が搭載されるなど、秘匿性の高い情報交換も可能です。
無線は、警備員が刻一刻と変化する状況に対応し、安全かつ効率的に業務を遂行するための、まさに生命線とも言えるツールです。
無線機の通信は、データの送受信の方向によって2つの方式に分けられます。
一度に一人だけが話せる交互通話の方式で、送信ボタン(PTT)を押して話し、離して相手の声を聞く仕組みです。操作が簡単で初心者にも扱いやすく、特定小電力無線機などで多く使われています。小規模な警備現場やイベントでの使用に適しており、通話は簡潔かつ的確に行う必要があります。ただし、同時送信による混信が起こる可能性があるため、通信マナーの徹底が重要です。
半複信通信は、単信通信と複信通信の中間に位置する通信方式です。基本的には一度に一人しか話せない交互通話ですが、機器の性能や設定によっては送受信の切り替えがスムーズに行え、実質的に同時通話に近い感覚で使用できます。主に交通誘導やイベント警備など、複数人で連携が必要な現場で使われており、高機能な業務用無線機や簡易無線局などで対応可能です。操作にはある程度の慣れが必要ですが、グループ通話や安定した通信が可能で、現場の連携を効率化するのに適した方式です。
複信通信は、双方が同時に話したり聞いたりできる通信方式で、電話のようにリアルタイムで自然な会話が可能です。警備業務では、緊急時や即時対応が求められる場面で特に有効で、要人警護や災害対応、大規模イベントなどで活用されています。ボタン操作が不要なハンズフリー機器もあり、スムーズな連携とストレスの少ない通信が実現できます。一方で、機器の価格が高くバッテリーの消耗も早いため、導入や運用には管理が必要ですが、高度な現場連携を支える手段として優れた通信方式です。
1.電源を入れる
2.チャンネルボタンまたはダイヤルで指定された番号に合わせる
3.全員が同じチャンネルになっているか試験通信で確認。
1.相手を呼び出す 「本部、こちら正門警備員、どうぞ」
2.相手の応答を待つ (相手が話し終わってから話す)
3.PTTボタンを押してから1秒待って話す
4.話し終わったらすぐボタンを離す
特定小電力無線は、出力が10mW以下と非常に小さく、見通しでおよそ100〜200mの範囲で通信できる短距離向けの無線機です。通信方式は単信通信が主流で、PTTボタンを押して話すシンプルな操作が特徴です。小型かつ軽量で取り扱いやすく、コストも低いため、新人や無線の扱いに不慣れな人でも導入しやすいのが大きな利点です。ただし、建物の構造や障害物の影響を受けやすく、通信範囲には制限があります。
業務用無線は、主に法人・公的機関向けに設計された本格的な通信手段で、数W〜数十Wの出力により、数kmから数十kmにわたる広範囲な通信が可能です。通信方式は単信・複信などに対応し、専用の基地局や中継局を設けて運用するケースもあります。使用には無線局免許や技術者資格が必要で、厳格な管理のもとに運用されます。独自の周波数帯を用いるため、混信のリスクが少なく、組織内の安全かつ効率的な連携に優れています。
今回、警備業務などで使用される無線機について、主にその種類・通信方式・使い方の違いに焦点を当てて解説しました。
特定小電力無線は免許不要で操作が簡単なため、初心者や近距離の連絡に適しています。一方、業務用無線は広範囲かつ安定した通信が可能で、公共性の高い現場や緊急対応に向いています。
通信方式も「単信・半複信・複信」に分かれ、現場の規模や目的に応じた使い分けが重要です。
無線は正しい使い方とマナーを守ることで、安全でスムーズな連携を支える大切なツールとなります。
警備の仕事別に「会社の安定性」「年間休日」「待遇」など、働きやすさに注目したおすすめの警備会社を紹介します。
【選定条件】
サンエス警備保障:警備保障タイムズが公開している「2022年売上ランキング」の売上100億円以上の企業23社を調査(2023年2月時点)して、
・交通誘導警備・雑踏警備……交通誘導警備を扱う7社・雑踏警備を扱う3社の中で、週一からシフト組める会社で、かつ売り上げが一番高い会社としてサンエス警備保障を選出。
・施設警備……施設警備を扱う19社の中で、HPで掲載されている待遇の要素、4項目「有給」「日払い対応」「研修費」の詳細がHP上で明記されているとしてサンエス警備保障を選出しました。
アルソック:警備保障タイムズが公開している「2022年売上ランキング」の売上100億円以上の企業23社を調査(2023年2月時点)して、
・機械警備……機械警備を扱う8社の中で、年間休日が120日あり、かつ一番売り上げが高い会社としてアルソックを選出しました。
アサヒセキュリティ:警備保障タイムズが公開している「2022年売上ランキング」の売上100億円以上の企業23社を調査(2023年2月時点)して、
・貴重品運搬警備……23社で唯一貴重品運搬警備のみを扱い、年間休日が111日以上あり、かつ一番売り上げが高い会社としてアサヒセキュリティを選出しました。
参照元:警備保障タイムズ:本紙独自調査 2022年警備業売上高ランキングhttps://kh-t.jp/articles/ranking2022.html